月組の大劇場千秋楽ライブビューイングを見てきました。

第1幕の宮本武蔵はなめてましたが、とても楽しめる作品でした。
宝塚オリジナルの日本物って身構えてしまいますが、今の月組の魅力をうまく出していて私は楽しかったです。
2幕のクルンテープはもちろん期待通りに華やかでこれも楽しめる作品です。
楽しみにしていたみやちゃん(美弥るりかさん)とたま様(珠城りょうさん)のデュエットダンスは極上。期待以上。もうたまらん。

さて場面ごとの感想やら気になったことやらを書きます。

第1幕 夢現無双-吉川英治原作「宮本武蔵」より-

第0場 美少年-越前- 
幕開きは佐々木小次郎(みやちゃん)と、敗れた新免無二斉(紫門ゆりあさん)の二人のシーン。
勝ったのに刀を鞘に納めないのは、と無二斉が問います。
原作を読むと意味が分かるのかも。私はよくわかりませんでしたw
こののち、小次郎は息子の武蔵にも同じことを言われます。
というか、このシーンのタイトル「美少年」って。それに幕開きがみやちゃんからなのは、この公演はみやちゃんのための公演であると感じずにいられません。


第1場 故郷-幼馴染- 
最近の作品は子供時代を本役がやることが多いですが、今回は子供時代がしっかり配役されています。しかも何度も出てくる。香咲蘭さん演じる武蔵の少年時代の新免武蔵(しんめんたけぞう)は、娘役が演じてると思えない殺気を秘めた悪童です。武蔵が張り詰めた殺気をまとう所以が、純粋さからくるということを丁寧に演じています。ベテラン娘役さんが演じる子役ってすごいです。
あとこの場面も長くて、トップスターはいつ出てくるのやらと気になりだします。


第2場A 関ケ原-男たるもの- 
子役の武蔵と又八がセンターでせり下がりと交代で、青年武蔵と又八(月城かなとさん)がせり上がり。宝塚でよくある演出ですが、良いです。
タカラヅカニュースでよく流れていたオープニングの音楽とともに登場で、客席もワクワクしだします。トップスターの登場をじらされた分、物語が始まった感が強いです。でもあっという間に負け戦へ。
又八がなぜか1人はぐれて敵兵に取り囲まれて場面転換。


第2場B 伊吹山-お甲と朱実- 
武蔵のナレーションで、武蔵と又八は戦に負けてお甲さんに助けてもらったことが説明されます。
この作品は武蔵のアフレコが楽しいです。
ここから又八のダメ男っぷりがでます。どうしても憎めないダメ男が上手なれいこさん(月城かなとさん)。又八の場面は多いけど、だめすぎる役で、れいこさんがちょっと可哀そうになります。応援したくなります。
野武士に襲われて応戦する武蔵に、お通への手紙を託して、又八とお甲さんたちはとんずらします。


第3場A 故郷-お尋ね者武蔵- 
なぜか武蔵がお尋ね者になってます。お尋ね者の姉としてお吟さん(楓ゆきさん)が捕らえられます。「あねじゃをかえせ!」と森から飛び出す武蔵が野猿のようです。野性的。
久しぶりに会ったお通さんに気を取られて武蔵は捕まります。ちゃんとお手紙を忘れず渡す真面目さに、たま様と武蔵が重なります。


第3場B 故郷-千年杉- 
トップスターが杉の木に吊るされてカラスにつつかれます。
お通さんが、吊るされて苦しんでいる武蔵に、又八と一緒になったお甲さんのことを聞きます。ぽやっとした調子で聞くお通さんが、美園さくらちゃんの素なんじゃないかと思わせます。可愛いです。
お通さんに縄を解いてもらい、ふたりで村を出ます。


第3場C 故郷-宮本武蔵- 
ふたりで村を出るかと思いきや沢庵和尚(光月るうさん)に見つかります。
お前は弱いと言い、素手で武蔵を取り押さえる沢庵和尚に対し、抑えられながら「俺は強い!俺は強い!」と叫ぶ武蔵。2人のやり取りに感動してしまいます。
武蔵も自分の弱さに気づいていながら、せめて自分が自分を支えないとという、自分の味方は自分だけという孤独さが見えます。たま様がときどき見せる深いお芝居が好きです。
沢庵和尚が武蔵を裁きます。武蔵を殺して、こののちは宮本武蔵(みやもとむさし)と名乗るように言い渡します。宮本武蔵は心身を鍛える旅へひとり向かいます。
お通さんが自分の気持ちに気付き、武蔵に伝えようとしますが沢庵和尚に止められるのが切ない。また会えるのだからと言う沢庵さん。みんなの運命を分かって正しい方へ導くところが、組長さんのるうさんと重なります。


第4場 京 
美しき小次郎さまが一瞬出ます。目の保養。
元気にお甲さんのヒモ生活している又八も。お甲さんが浮気していると思い、又八は旅に出ます。お甲さんはお仕事しているだけでは、と思います。
蓮つかささん、役柄のせいでしょうか。痩せたのでは。いつもの蓮つかささんと違い、暗く冷静な眼差しです。
吉岡清十郎を演じる暁千星さん。いつもの可愛い千星ちゃんを封印して、大人の雰囲気がぷんぷん。千星ちゃんの激しい成長を感じます!
吉岡清十郎に敗れた武蔵は吉岡一門の門弟たちにリンチにあいます。もう、トップスターさんなのにズタボロです。
海乃美月さんの吉野太夫は安定安心感。美しいお役でうれしいです。ほんとは若い娘役さんなのに、年齢不詳の妖艶さがすばらしい。


第6場 それぞれの旅路
宮本武蔵と佐々木小次郎の初対面。ただ旅路の途中ですれ違っただけなのに、お互い食い入るように見つめ合い、ひとめぼれのように2人だけの世界へ。2人の並びが尊い。


第7場 贋流
月城かなとさんは、月組に来てからあほっぽい役が多いし、似合うようになってきちゃいました。天才剣士・佐々木小次郎を騙っているところをお杉さんに見られてしまします。


第9場 清十郎、破る-洛北蓮台寺野-
1年振りの清十郎との決闘を前に、小次郎は武蔵の正体を知ります。昔自分が倒した新免無二斉の息子だと知り、想い人と運命的な絆で結ばれていたことに微笑を浮かべるみやちゃんがたまらないです。みやちゃんは本当に大画面向きな役者さんです。美しいです。
武蔵に敗れた清十郎の千星ちゃんは、武蔵に復讐しようとする弟(夢奈瑠音さん)を止めようとします。武蔵の強さが見えていない弟を諫める清十郎をしっかり演じています。千星ちゃんがしっかりお兄ちゃんに見えることに感動。あほな王子の印象が強いですが、役の幅が広いジェンヌさんなんですね。


第12場 剣と鍬-法典ヶ原-
無益で残忍な戦いから逃れて、仏を彫り、畑を耕す生活を送るたま様。髭をたくわえて、鍬を構えていても、不自然さはありません。これもたま様にしかない魅力です。
鎌使いの宍戸梅軒(風間柚乃さん)が復讐に訪れます。はやくてよく分からなかったのですが、ほんとにチェーンを振り回していたように見えました。怪我無く公演してほしいです。
なぜか小次郎が武蔵のピンチを助けに来てくれます。白馬の王子様ですよ。姫ポジの武蔵は髭のオッサンですが。
なぜ剣を持たずに農作業なんかしてる、本当は私と戦いたいのだろう?と武蔵を誘惑します。そう、私には誘惑に見えます。
ふたりは舟島でのデート(決闘)を約束して別れます。


第14場 宿命-舟島-
何かを極めたふたりの眼差しは冷静で集中しています。一瞬で決着がつきます。この一瞬のためにふたりは人生をかけてきました。一瞬の舞台のために日々をかけているたま様とみやちゃんが重なります。


第15場 夢現
小次郎を倒した武蔵は大きな虚無感に襲われます。また現実に重なって、みやちゃんが卒業されるたま様の気持ちを想像してしまいます。
ひとりで旅立つ武蔵が、月組をひとりで支えるたま様のようです。そんなことないです。月組の組子も一緒に支えてくれますよね。寂しい気持ちになります。



ライブビューイングの夢現無双の感想でした。
最初に書きましたが思っていたより面白かったです。
展開が早くて飽きない。あと武蔵のアフレコがおかしいです。
お通さんとの場面でよくアフレコが出ます。お通さんが「お慕いしておりました」とか言うと、お通さんを凝視しながら『俺も』って。お通さんが「いったい何を考えていらっしゃったのですか」的なことを言うと、『ずっとお通を』とか。真面目な顔で。漫画のようです。
佐々木小次郎に「私と戦いのだろう?」と聞かれると、ギラギラしながら『戦いたい!』って。いや、たま様の演技見てれば分かるよ!と、ついつい笑ってしまいます。


私が観た映画館は前半分は空席でした。。。もったいない、面白かったのに。
みやちゃんのサヨラナショーも観れたのに。
2幕のクルンテープと、みやちゃんのサヨナラショーはまた後日書きます。
早く生で観たいです。東京の開幕が待ち遠しいです。